講師のKです。
最近ふと思ったことがあります。
「プログラミング関連の参考書とか資格試験とかでは必ずっていうほどフローチャートが出てきますが、実際にコードを書くときはそんなの書かないよな…」
学校や教材では「フローチャートを描いてからプログラムを書く」ように教えられますが、
現実の開発現場で、あのきっちりした図を毎回描く人はほとんどいません。
では、フローチャートって一体何のために学ぶのか?
そして、実際のプログラマーはどうしているのか?
今日はそのあたりを少し書いてみようと思います。
💡 フローチャートの本当の目的
フローチャートは、「処理の流れを視覚的に整理するためのツール」です。
たとえば、
- 初心者が条件分岐やループを理解する練習として
- チームで処理の流れを共有するために
- 非エンジニアの人にも仕組みを説明するために
といった場面でとても役立ちます。
要するに、フローチャートを書くこと自体が目的ではなく、考えを整理する手段なんです。
🧠 実際のプログラマーはどうしてる?
僕の場合は、頭の中でフローをイメージしながら、直接コードを書いています。
「もしAならB、そうでなければC」という流れを、すでに頭の中でぼんやり描いておく。
あとは書きながら細かい条件を足していく感じです。
例①:お問い合わせフォームを作るとき
ざっくり言うと、フローは
フォーム画面 → 確認画面 → 完了画面。
まずはこれだけの「大きな流れ(幹)」をイメージします。
そこから、「必須項目が未入力なら確認画面へ進ませない」「エラーメッセージをどこに表示するか」など、枝葉を付け足していく。
つまり、最初に幹を作って、あとから枝や葉を生やしていくイメージです。
例②:シューティングゲームを作るとき
もう少し複雑な例を出してみましょう。
「シューティングゲームを作りたい!」と思ったとき、最初に思い浮かべるのはこの流れです。
スタートボタン → ゲーム中 → ゲーム終了
たったこれだけです。
シンプルすぎる? でも最初はこれで十分です。
そこから少しずつ掘り下げていきます。
「敵とプレイヤーをそれぞれ関数で作る」「移動処理をフレーム制御で実装する」「敵に当たったらゲームオーバー」など、
書きながら具体化していく。
つまり、最初に完璧なフローチャートを描く必要はなく、
“コードを書きながら考える”方が自然なんです。
✏️ とはいえ、図を描く場面もある
次のような場合には、僕も簡単な図を描くことがあります👇
- 条件分岐が複雑で頭がこんがらがるとき
- 他人に処理を説明したいとき
- バグが出て、どこで止まってるのか整理したいとき
このときも、わざわざ専用ソフトで描く必要はありません。
手書きのメモやホワイトボードにサッと描く程度で十分です。
🔍 まとめ:フローチャートは“練習用の補助輪”
フローチャートは、初心者が論理的思考を身につけるための補助輪のようなもの。
慣れてくると、その補助輪は自然と外れ、頭の中で流れをイメージできるようになります。
だからもしあなたが今、
「フローチャート書かなくても頭で組み立てられる」
と感じているなら、それは立派な成長の証です。
🌱 最後に
ただ、誤解してほしくないのは、
「フローチャートを一切書くな」と言いたいわけではありません。
処理の流れがイメージしづらいときは、
言葉でも図でも何でもいいので書き出してみること。
それが、プログラムを整理するいちばんの近道です。
