私たち人間は、数を数えるとき「10ずつ」で区切って考えますよね。
10、20、30……といった具合に。

これは、私たちの手の指が10本あることと関係していると言われています。
このように「10」を基準にした数の数え方を10進数と呼びます。

でも、コンピュータはちょっと違います。

コンピュータには 指 にあたるものがありません。
その代わりに使うのが、「0」と「1」だけ。
この「0」と「1」だけで数を数える方法を2進数と呼びます。

ではなぜ、コンピュータは2進数を使うのでしょうか?
実はそこには、ちゃんとした物理的な理由信号処理上のメリットがあるんです。

1. コンピュータは電気で動いている

コンピュータの内部では、トランジスタという小さなスイッチが無数に並んでいます。
このスイッチが「電気を流すか」「止めるか」で情報を扱っています。

  • 電気が流れている → 1(オン)
  • 電気が流れていない → 0(オフ)

この「オン」と「オフ」だけを区別すればよいので、2進数はとても扱いやすいのです。

2. ノイズに強いから

もし3進数や10進数を使おうとすると、「中間の電圧」を区別しなければなりません。
たとえば10進数なら、「1〜9」まで9段階を電気の強さで見分ける必要があります。

でも、現実の電気信号は ノイズ(ゆらぎ) があるため、
「これは5? それとも6?」と誤って判断してしまう可能性が高くなります。

一方、2進数なら「高い or 低い」だけを判断すればOK。
だから誤りが少なく、安定して動作できるというわけです。

3. 回路がシンプルで作りやすい

2進数では「オン・オフ」だけを扱えばいいので、トランジスタ1個で簡単に制御できます。

もし10進数を扱う回路を作ろうとしたら、
中間の状態を見分けるために何倍もの複雑な回路が必要になり、
コストも高く、速度も遅くなってしまいます。

💡 ビット(bit)とは?

コンピュータは「電気を流すか止めるか」で情報を扱っています。
つまり、オンかオフか、1か0か。

この「2つの状態」を表す最小の情報単位が、ビット(bit)です。
実は「bit」という言葉は、binary digit(2進の数字)の略なんですよ。
身近な例で考えてみましょう!

  • 部屋の電灯が ついている(1)/消えている(0)
  • 踏切が 開いている(1)/閉まっている(0)

これらのように、2種類の状態しかない情報を1ビットと呼びます。

たとえば、電気がついたら「家の人が帰ってきたかも?」と分かる。
たった1ビットでも、立派な情報になるんです。

🔢 ビットを組み合わせると、もっと多くの情報を表せる!

ただ、世の中のすべてを「はい」か「いいえ」だけで判断するのは難しいですよね。
そこで登場するのが、ビットの組み合わせです。

ビット数表せるパターン数
1ビット2通り(0, 1)
2ビット4通り(00, 01, 10, 11)
3ビット8通り(000, 001, 010, 011, 100, 101, 110, 111)

たった3ビットでも8種類の情報を表せる!
コンピュータはこの仕組みを使って、文字や画像、音、映像までも扱っているんです。


🎓 「Crebit」に込めた想い

Crebitプログラミング教室」の bit は、まさにこの情報の最小単位を意味しています。
どんな大きなことも、最初は小さな一歩から。
「1ビット(bit)」という小さな積み重ねが、やがて大きな創造(Create)につながる。

それが「Crebit(Create + bit)」という名前に込めた想いです。
ぜひ、Crebitであなたの一歩を踏み出してみませんか?