プログラミングを学び始めた人が真っ先に気にするのが、「経験年数が足りないと採用されないのでは…?」という不安です。
求人票を見ると「実務経験3年以上」「開発経験2年以上」など、年数が明記されていることが多く、未経験・経験浅めの人ほど焦ってしまいます。
しかし実は、企業が本当に求めているのは「年数そのもの」ではありません。
この記事では、「経験●年以上」という言葉に込められた企業側の意図を、採用の裏側からわかりやすく解説します。
◆ 例:「経験3年以上」が書かれるのは、期待値の目安 だから
企業が求人票に経験年数を書く一番の理由は、
ある程度は自走できる人を採りたい というシンプルな期待値です。
「自走できる人」とは、指示を待つのではなく、自分で目標を設定・発見し、考え、主体的に行動して成果を出すことができる人です。
- 課題を自分で調べて解決できる
- 設計書を読んで実装できる
- バグの原因を論理的に追える
- チーム開発の流れがわかる
こうしたスキルは、たいてい実務を数年経験することで身につきます。
そのため企業は、「経験3年あればこの辺りは大丈夫だろう」という 基準値として年数を設定しているだけなのです。
❌ 年数が基準
⭕ 経験値の<目安>として年数を使っている
ここを誤解して「年数さえあれば採用される」と考えるのは危険です。
◆ 年数より重視されるのは「何ができるか」という実力
採用担当が本当にチェックしている項目は、年数ではなく 「どこまで作れるか」 です。
実際の現場では次のようなスキルが強く評価されます。
- CRUDの理解(データの登録・更新・削除ができるか)
- APIを使った機能開発
- バックエンドの基本理解
- Git を使ったチーム開発経験
- Webアプリを一つリリースした実績
- ログを見て不具合箇所を推測できる力
1年でもこれを身につけている人は採用される 一方で、
10年やっていても実務の幅が狭い人は不採用になることも珍しくありません。
◆ 経験年数がアテにならない時代になってきた理由
2020〜2025年のIT業界は以下のような変化があり、
経験年数より実力を重視する流れが強くなっています。
● 学習環境が充実 → 短期間で実力がつく
YouTube、ChatGPT、オンラインプラットフォーム など、学習ツールが爆増し、
未経験・独学でも短期間で戦えるスキルが身につきます。
● スタートアップでは <即戦力かどうか> が最重視
スタートアップや小規模企業は、年数より 「実際に作ってきた成果」 を見ます。
● 業務委託・フリーランスが増えて多様化
働き方が多様化し、「何年働いたか」より
どういう案件で何をしてきたか が評価される流れに。
◆ 未経験・経験1年でも採用される人の共通点
ここが一番大事な部分です。
年数に関係なく、採用される人には明確な共通点があります。
以下の①から③のいずれかに該当しているケースが多いと思います。
① 個人開発・ポートフォリオが強い
動くアプリ、GitHubの継続ログ、URL公開している成果物。
→ これは経験10年の人でも持っていなかったりします。
② 課題解決の説明ができる
「このバグに対してこう考えて修正しました」
と説明できる人は、実務で強いです。
③ チームで働けるのがわかる
報連相・コミュ力・期限意識。
特に上流工程での職種を目指す場合には、必須スキルです。
◆ まとめ:企業が求めているのは「年数」ではなく「再現性」
企業が求人票に経験年数を書く理由は、
このぐらいの経験があれば最低限の再現性があるだろう
という期待値の設定にすぎません。
そして実際の採用では、経験年数より、何を作れるか、どう解決してきたか、自走力、コミュニケーション力、ポートフォリオの質が、圧倒的に重視されます。
年数に自信がなくても大丈夫
もしあなたが今、
- プログラミング歴が短い
- 実務経験が少ない
- 現場未経験
だとしても、
作品と実力があれば普通に採用される時代です。
そして「実力があれば」と聞くと構えてしまうかもしれませんが、
最初から高い技術力を求められているわけではありません。
大事なのは、まず 手を動かして、いろいろ作ってみること。
完璧である必要なんて全くありません。
最初のうちは 「質より量」 で問題ありません。
小さなアプリでも、真似から始めてもOKです。
量をこなしていくと、
- あれ?もっと綺麗に書けるかも
- この書き方ってベストなのかな
- もっと便利にできそう
といった 「気になるポイント」が自然と生まれます。
その段階で初めて “質” を磨いていきます!
この繰り返しが、結果的に確かな実力につながり、
経験年数に関係なく評価されるプログラマーになると思います。
