最近、SNSや動画広告で「これ、詐欺っぽくない?」と感じる動画を目にすることが増えました。

先日見かけたのは、
「ITエンジニアが在宅ワークするためには?」
というテーマの広告動画です。

冒頭では、

  • IT業界には50種類以上の職種がある
  • それぞれに特徴があり
  • その中にはテレワークに向いている職種もある

といった説明がされていました。
ここまで聞いて、僕は「これは事実だな」と感じました。

実際、IT業界には開発、インフラ、運用、サポート、企画など多様な職種があり、在宅勤務に向く仕事があるのも事実です。

違和感が生まれた瞬間

しかし、その後に続いた言葉で、僕は一気に引っかかりました。

「私は在宅ワークで現在●●●●万円以上の収入があり、IT人材の育成スクールの代表も務めています。(・・続く・・)この秘訣を知りたい方は概要欄からチェックしてください。」

ここで「うん?」となりました。

理由はとてもシンプルです。

もし本当にそれだけ稼いでいる人が、なぜ広告動画で必死に集客する必要があるのか、なぜ「秘訣」を安易に切り売りするのか?
どう考えても、話のつながりに無理があります。

顔出し=信用できる、ではない

最近の詐欺広告はとても巧妙です。

  • 顔出し
  • 自然な話し方
  • それっぽい肩書き

こうした要素が揃っていると、「この人は本物かも」と感じてしまう人も多いと思います。

ですが、顔出し=誠実ではありません。

実際には、詐欺グループの上層部がシナリオやマニュアルを用意し、
それをそのまま読んでもらう役を別の人物に任せているケースもあるそうです。

  • 話す内容はすべて台本通り
  • 読むだけでよく、内容の真偽を深く理解していないこともある
  • 「出演のお礼」として報酬が支払われる

という構造です。

つまり、動画に出て話している本人=仕掛け人とは限らないということです。

視聴者側から見ると、

  • 顔出ししている
  • 自然に話している
  • 実在する人物に見える

ため、「この人が言っているなら本当かもしれない」
と信じてしまいやすくなります。

本当に価値のある仕事や実績を持つ人ほど、「楽に稼げる」「誰でも簡単」といった言葉を使いません。

「楽して稼げる」に惹かれてしまう心理

では、なぜこうした広告に引っかかってしまう人がいるのでしょうか。

それは多くの場合、

  • 将来への不安
  • 仕事や収入への焦り
  • 人生を一発逆転したいという気持ち

こうした心が弱っている状態にあるときです。

「このままじゃダメだ」
「何かを変えたい」

そう思っているときほど、簡単に人生が変わる話に心が引っ張られてしまいます。

詐欺は「負のループ」を作る

残念なのは、こうした詐欺的な情報に引っかかると、

  • お金を失う
  • 自信を失う
  • 「自分はダメだ」とさらに追い込まれる

という負のループに入ってしまうことです。

本来、立ち直るために必要なのは「地道だけど確実な積み重ね」なのに、逆方向に引きずられてしまう。
これはとても悲しいことだと思います。

大切にしてほしいのは「小さな違和感」

僕がこの記事で一番伝えたいのは、これです。

「最初は正しく聞こえても、途中で感じた違和感を無視しないでほしい」

  • 話が急に飛躍していないか
  • 努力や失敗の話が一切出てこない
  • 都合のいい結果だけが語られていないか

「そんなに稼いでる人が、わざわざ宣伝する?」という感覚は、とても健全なものです。

楽して稼げる仕事は存在しない

厳しいようですが、これは事実です。

  • スキルを身につける
  • 経験を積む
  • 失敗しながら改善する

こうした過程を飛ばして、すぐにお金だけ得られるIT案件の仕事は基本的にありません。

もしそんな話が出てきたら、一度立ち止まってください。

以前の記事
こんな人はプログラミング学習に向いてる!5タイプ紹介!
の中で、僕は

向いている人のタイプとして「とにかく『ラクをしたい』人」

と書きました。

ですが、ここで絶対に勘違いしてほしくないことがあります。

「ラクをしたい」は、

  • 楽してお金を稼ぎたい(不労所得を得たい)
  • 何もせずに豊かな人生を送りたい

という意味ではありません。

「ラクをしたい」の本当の意味

ここでいう「ラク」とは、

  • どうすれば今までアナログでやっていた作業をデジタルに置き換えられるか
  • 人がやらなくても、仕組みやロボットに任せられないか
  • もっと効率よく、無駄を減らす方法はないか

といった、仕事や作業の効率を本気で考える姿勢のことです。

プログラミングに向いている人は、

「面倒だな」
「これ、毎回やる必要ある?」

と感じたときに、どうすればラクになるかを「仕組みで解決しよう」とする人です。

ラクをするために、努力は必要

そして忘れてはいけないのは、

ラクをするためには、それなりの取り組みを継続することです。

  • 学ぶ
  • 試す
  • 失敗する
  • 改善する

このプロセスなしに、価値あるスキルや仕事は手に入りません。
「ラクして稼げる」という言葉に惹かれたときほど、一歩引いて考えてみてください。

本当の意味で人生をラクにするのは、一発逆転の話ではなく、積み重ねたスキルと仕組みです。

その事実を忘れなければ、怪しい話に振り回されることも、
詐欺の負のループに巻き込まれることも、きっと減らせるはずです。