「ITの仕事って、パソコンに向かってるだけでラクそう」
「在宅で自由に働けるんでしょ?」
IT業界に対して、こうしたイメージを持つ人は少なくありません。
実際、SNSや広告では「自由・高収入・場所に縛られない」といった側面が強調されがちです。
しかし、そのイメージだけでITの世界に入ると、思った以上にギャップを感じる人も多いのが現実です。
この記事では、「ITはラクそう」という誤解を一つずつ分解しながら、本当の姿を冷静に見ていきます。
誤解① ITのお仕事=体力的にラク?
確かに、IT(ここでは「プログラミング」とさせていただきます)の仕事は肉体労働ではありません。
重い物を運ぶことも、立ちっぱなしで働くことも少ないでしょう。
ただしその代わりに、
- 長時間の集中
- 思考を止められない状態
- ミスが許されない緊張感
といった 別の負荷 があります。
体はラクでも、頭と神経はかなり使う仕事です。
たとえプログラミングが好きな人であっても、
長時間、思考を続けることは決してラクではありません。
少し極端な例ですが、将棋棋士を思い浮かべてみてください。
外から見ると「好きなことをしていて羨ましい」「座って考えているだけでラクそう」
と安易に想像してしまう人もいるかと思います。
ですが実際には、一局の中で何十手、何百手先までを考えながら、場合によっては 5〜6時間以上、集中し続ける 過酷な世界です。
将棋の対局後に「体重が落ちる」と言われることがありますが、
それは体を動かしていなくても、脳が多くのエネルギーを使い、強い集中状態が長時間続くことで大きな疲労が生じるためだと考えられています。
プログラミングも同じで、見た目以上に 脳を酷使する仕事 だということは、知っておくべき現実のひとつです。
誤解② 在宅=自由でラク?
在宅勤務は、通勤がなくなるという意味では確かにラクになります。
しかし在宅になると、
- 自分でスケジュール管理が必要
- 成果で評価されやすい
- 誰も助けてくれない時間が増える
といった側面も出てきます。
「家にいる=気楽」ではなく、自己管理ができないと逆にきつくなるというのが現実です。
誤解③ 一度覚えれば安泰?
これは特に多い誤解です。
ITの世界では、
- 技術が常に更新される
- 新しいツールや言語が出てくる
- 正解がすぐ変わる
という特徴があります。
つまり、「一度覚えたら終わり」の仕事ではありません。
学び続けることが前提になります。
誤解④ 誰でもすぐ高収入になれる?
高収入の人も確かにいます。
ただしそれは、
- 自分で調べられる
- 仕組みを理解できる
- 問題解決ができる
といった力を 積み重ねた結果 です。
最初からラクに稼げる仕事ではありません。
「ラクそう」に見える理由はどこから来るのか
ラクそうに見える理由は、仕事の大変さが外から見えにくい からです。
- 考えている時間が成果に見えない
- 失敗や試行錯誤が表に出ない
- 完成したものだけが見える
結果だけを見ると、「簡単に作っているよう」に見えてしまいます。
それでもITが「続けやすい仕事」な理由
ここまで読むと、「じゃあITってきついだけ?」と思うかもしれません。
ですが、そうではありません。
- 年齢に左右されにくい
- 場所を選びにくい
- 自分の力で道を広げられる
という 大きな強み もあります。
ラクではないけれど、コントロールできる範囲が広い仕事とも言えます。
一番つらくなるのは「誤解したまま入ること」
仕事で一番しんどくなるのは、
- ラクそうだと思って入った
- 努力がいらないと思っていた
- 誰かが助けてくれると思っていた
こうした 前提のズレ がある状態です。
逆に、
- 考える仕事である
- 学び続ける必要がある
- 正解は一つではない
と理解した上で始めると、
ギャップは小さくなります。
まとめ|ITは「ラク」ではないが、「報われやすい」
ITはラクな仕事ではありません。
ですが、
- 頑張った分が力になる
- 学んだことが積み上がる
- 自分で選択肢を広げられる
という意味では、報われやすい仕事 でもあります。
「ITはラクそう」という言葉に惹かれる前に、
「どういう仕事なのか」を正しく知ること。
それが、後悔しない一歩につながるはずです。
