高校卒業後の進路というと、「大学に進むか、就職するか」 の二択で考える人が多いと思います。
けれど実は、そのどちらとも違う 専門学校 という選択肢 も侮れません。
特に「プログラミングを仕事にしたい」と思っている人にとっては、
専門学校は独学とは異なる学び方ができる有力なルートの一つです。
以前の記事(学歴関係ある?高卒・大卒からプログラミングで仕事にするための現実と戦略とは)では、
学歴より作品づくりが大事 と書きました。
これは今でも真実なのですが、あくまで独学を続けられる人 を前提とした話でした。
実際には、市販の教材を買って自分で学習を進められる人は本当に一握りかと思います。
だからこそ今回は、「では専門学校に行くという選択肢はどうなのか?」「大学へ行くより実務的なことを学べそうなので、手に職をつけられるのでは?」
という点を、現実的な視点で深掘りしていきます。
■ 専門学校に進むメリット
① カリキュラムが完成されている
独学では「何をどの順番で学べばいい?」という迷いが大きい。
専門学校なら「最短で仕事にするためのカリキュラム」が揃っています。
② 仲間がいる
エラーで詰んだときに相談できる環境は、独学の10倍継続しやすい。
③ 教科書だけじゃわからない部分まで教えてくれる
「技術者の考え方」「実務の流れ」など、独学では学びづらい部分も補完してくれます。
■ 専門学校は大学より実務的
専門学校は、大学のように学問の基礎理論を広く学ぶよりも、
「技術を使って仕事ができる状態になる」 ことを目的にしています。
だから、
- プログラミング演習
- アプリ開発
- チーム開発
- ポートフォリオ制作
- 就職活動サポート
など、実際の仕事につながる内容が多いのは事実です。
この点では、大学より実務寄り と言って間違いありません。
■ ただし「実務をそのまま教えてくれる学校」ではない
専門学校は「学校教育」の枠組みの中にあるため、
- 最新技術を常に追った授業は難しい
- 実際の現場ほどのスピード感・混沌さはない
という限界もあります。
つまり、「実務に近い授業はあるが、実務そのものとは違う」というのが正しいです。
■ それでも魅力が大きい理由は?
① 手を動かして学べる
大学だと理論が多いですが、専門学校は最初からコードを書く授業が多い。
② 独学では得られない“継続力”が生まれる
授業・課題・仲間がいるので、途中で挫折しにくい。
③ 就職サポートが強い
推薦・求人枠・面接対策など、大学にはない仕組みがある。
④ とにかく環境が整っている
設備、マシン、先生、課題、スケジュール……
全部揃っているのは大きい。
■ デメリットも正直に言うと…
- 学校によってカリキュラムの質に差がある
- 頑張らないと「作品ゼロ」で卒業してしまうことも..。
つまり、「環境は最高でも、その環境を使い倒せる人が伸びる」という点は忘れてはいけません。
■ 専門学校は実務寄りの学校ではあるが、過度な期待は禁物
大学 → 学問(理論重視)
専門学校 → 実務寄り(手を動かす重視)
これはその通り。
ただし専門学校に入ったからといって、現場経験者と同じレベルになる とは限りません。
最終的に企業から採用してもらうには、自分のスキルを「形」で証明すること が必要です。
そのためにも、作品づくりを通じてどれだけ実力を伸ばせるか が何より大切であることは言うまでもありません。
■ 結論:どちらも「正解」。ただしリスクヘッジは必要
- 独学で取り組めるタイプ → 学歴に関係なく作品で戦える
- 技術者を目指すタイプ→ 専門学校は有力な選択肢
ただ、どれを選ぶにしても
「リスクヘッジ」 は必須。
一つの道しか持たずに追い詰められるのはとても危険です。
副業でも、趣味でも、仕事でも、家族でも、何か別の場所を作ることも大切だと思います。
「支えになるものを複数持って生きる」 ことが、
これからの時代を安心して進む最大の戦略です。
